「僕のすべてを君に捧げる」の原典を読む

【曲名】僕のすべてを君に捧げる

【原典】赤ずきんちゃん・ジーキル博士とハイド氏

【書籍】グリム童話 赤ずきんちゃん・白雪姫他

    ジーキル博士とハイド氏(光文社古典新訳文庫)

【読了時間】赤ずきんちゃん 15分程度

      ジーキル博士とハイド氏 3時間程度

【読みやすさ】赤ずきんちゃん★★★★★

         ジーキル博士とハイド氏★★★★☆

【感想】

 今回は原典が2つあり、2作品両方とも読みました。

 「赤ずきんちゃん」は、ゲーム内で原典はグリム童話版だろうという発言があったため、グリム童話版のものを読みました。子どもの頃に絵本で読んで以来だったので、改めて読み直すことができて良かったです。

 「ジーキル博士とハイド氏」は、非常に有名な作品ですが、初めて読みました。人の二重性に焦点を当てたフィクション作品ですが、現代の私たちにもどこか思い当たる節や共感を感じられるところがあり、物語に入り込んで読むことができました。話も短くて読みやすく、とても面白かったです。

 

※※※以下、ネタバレ注意※※※

※※※ゲーム内ストーリー及び原典のネタバレを含みます※※※

 

【ブラスタにおける配役】

リンドウ ルー(モチーフ:ジーキル博士)

メノウ  フレール(モチーフ:赤ずきんちゃんのおばあさん)

イカ  アム(モチーフ:なし?)

クー   シャサール(モチーフ:赤ずきんちゃんの猟師)

真珠   ウルフ(モチーフ:ハイド氏・赤ずきんちゃんの狼)

客    ルージュ(モチーフ:赤ずきんちゃん)

 

【ゲームと原典を踏まえた感想】

 今回は、ゲームストーリーにおいてショーに関する言及がたくさんありました。各キャストの役の名前は原典には出てこないため、オリジナルと思われます。このことから、ショーも2つの原典の要素を取り入れつつもオリジナルの内容になっていそうです。

 また、ゲーム内ストーリーを読み返したところ、原典と共にショーの内容も決して明るい話ではなさそうということに気付きました。ただのハッピーエンドではないという部分が、チームPらしい公演なのかなと感じました。

 楽曲「僕のすべてを君に捧げる」は、ちょっと愛重めだけれど真っ直ぐな恋愛ソングくらいに思っていたのですが、これらを踏まえて聴き直すと、軽快な曲調の中にけっこう不穏な歌詞があることに気付き、曲に対する印象が変わりました。個人的にはブラスタ曲の中でもかなり好きな曲でよく聴いていたのですが、雰囲気しか捉えていなかったことに反省です。

 原典を読むことで曲への印象が変わったことは初めてだったので、原典を読む面白さを新発見できました。