【曲名】陽はここに
【原典】長靴をはいた猫
【読了時間】10分程度
【読みやすさ】★★★★★
【感想】
「Crazy for」の原典を読む予定だったのですが、kindleにちょうど良い書籍がなかったので、一旦飛ばして「陽はここに」の原典「長靴をはいた猫」を読みました。
今回手に取った書籍の特徴なのか、物語の最後に教訓が書かれています。物語における猫の行動の中には決して褒められたものではないものもある中で、教訓はその行動を良しとしているようにも読み取れ、童話にも関わらず大人向けのように感じました。(教訓自体は間違っているとは思いませんが、物語を踏まえて教訓を読むと…ということです。)話は、童話で短いのでとても読みやすかったです。
※※※以下、ネタバレ注意※※※
※※※ゲーム内ストーリー及び原典のネタバレを含みます※※※
【ブラスタにおける配役】
メノウ 怪物
マイカ ゴブリン
クー 王様
真珠 王子
客 ブランシェ(猫の飼い主)
【ゲームと原典を踏まえた感想】
原典は、猫しか財産がなく生きていけないと嘆いた貧しい男性に、猫は自身が役に立つこと示すため、知恵を働かせて様々な策を巡らし、最終的に男性とお姫様が結ばれるというもので、淡々と話が進んでいきます。一方で、スターレスのショーでは、猫は実は呪いをかけられた人間であり、飼い主のブランシェに恋をしているが、それを伝えることなくブランシェのために奔走するという原作にはない設定が加わっており、原作よりドラマチックで主役の猫に感情移入しやすくなっているように感じました。
ゲームのトークストーリーにて、スターレスのショーは当て書きであり、ノーブルとそれを演じるリンドウの境遇が似ていると夜光が話す場面がありますが、境遇だけでなく、自分よりも他人を優先する性格的な部分も似ているなと感じ、今回はいつも以上にキャストに寄せて役が作られているように思いました。このことから、ブランシェと王子が結ばれるという物語の結末は、ノーブルの視点から言えばバッドエンドであり、損な役回りと捉えることもできるので、リンドウの今後の行き先も怪しく感じられてしまうところですが、トークストーリーにおいてリンドウが、「ショーでは描かれないが、物語のその後、ノーブルは飼い主の幸せを叶えた後、今度は自分の幸せを探しに旅に出るんじゃないかと思う」と話していて、結末の解釈が前向きでホッとしました。このストーリー後もリンドウにとって苦難続きであることは知っていますが、リンドウの行く先が幸福であることを願います。
これまでのスターレスのショーは、原典から更にブラックな内容に改変されていることが多い印象でしたが、今回は切なさは増しているものの、内容のブラックさは薄まっているように感じました。
この調子でこまめに本を読んでいきたいです。